丁寧さ

日本語の普通の言い方と丁寧な言い方を文法カテゴリーとして捉えた用語。「行く-行きます、赤い-赤いです、学生だ-学生です」という対立である。「普通体-丁寧体」などと称されている。動詞は「連用形+マス」、イ形容詞は「基本形+デス」、ナ形容詞は「語幹+デス」、名詞述語は「名詞+デス」となる。なお、形容詞・名詞述語では、「赤うございます、静かでございます、学生でございます」という表現を組み入れて3項対立とする見方もある。動詞でも「ある-あります-ございます」という組み合わせがある。

【金子の感覚】「ございます」はバカ丁寧体という感じがして、あまり使わない印象だが、「このあたりは自然が豊かでございます」などは、商業的場面では普通に用いるように思う。なお、「丁寧さ」の英語直訳は politeness だろうが、言語研究ではポライトネスに別の概念が付されているので、そう訳さない方がいいだろう。


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