二重分節 double articulation

コミュニケーション活動の基本的な単位をとするとき、文が2段階にわたって組み立てられていることを人間言語の大きな特徴であるとしてとらえた概念。フランスの構造主義言語学者アンドレ・マルチネ A. Martinetが提唱した。

文は、まず意味を持つ部分に分けられ(第一分節、形態素)、次に意味を持つ部分が、音素という意味のない言語の最小単位(第二分節)に分けられる。そうした二重分節によって、数十の有限の音素から、数万の単語が作られ、単語を組み合わせることで無限の現象を文として産出できる。言語の持つ経済性(有限の素材)と創造性(無限の現象)の基礎をなす。


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