言語研究では、言語の二重分節的特徴、および近代科学の要素還元的な分析法から、言語をいくつかの単位に分けて分析している。
一般に言語研究で認めている単位は、文~節(句)~連語~語~形態素~音素そして、単音である。それぞれを言語研究の分野等に関連付けて、次の図のように捉えることができる。
〔言語単位〕
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【注1】単位~研究分野
- 単音~音声学
- 音素~音韻論
- 形態素・単語・連語~語彙論と文法論
- 節(句)・文~文法論
- 文章~文法論と文章論
【注2】矢印の意味
- 音韻論は、音声学的特徴を理解しながら、語の区別と関わるので語までを視野に入れる。
- 語彙論は、音形と語義の複合体である形態素から、組み合わせが固定的な連語までを扱う。
- 文法論は、形態素から、接続詞と関連する文章までを扱う。
- 単音は音声学の対象であり、言語ではない。
- 音素そのものは、意味を持たない。
- 語彙論の中心単位である語は、過去の日本語から引き継いだものとして、歴史的所産である。
- 文や文章は、個人がその場で創りだしていく単位である。
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