線状性 linearity


言語記号の基本的性格の一つ。単語が文として実現する場合には、必ず一定の順序で並ぶという事実を捉えた術語。絵画など映像メディアでは、画像全体が一度に全体の情報が与えられるが、言語は、時間をかけて一言ずつ順番に情報を発する特徴がある(一次元的)。このことから、どう並べるかという課題(統合syntagm)と、何を並べるかという課題(連合paradigm)とが導かれる。文法研究に例を取ると、前者は並べる順番という点で統語論と深く関わり、後者は並べる単語をどう整形するかという点で形態論と深く関わる

・なぜ言語が線状性を持つのかというと、「口が1つしかないから」です。もし口が2つあったら、和音で話すことが出来るので、もっと情報量が増えるかもしれません。ただし口は1つですが、発せられる音波は多くの波が重なっているものなので、多くの情報が読み取れます。耳で聞いただけで、男女、老若などの差や、知り合いの声がそれと解るのも、音波の重なりのおかげです。


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